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Copyright © 2019 Peacetopia~韓国での暮らしを中心にあれこれと~ 

【物語】昌の国日記〜ひどい風邪を引いた時のこと〜

最終更新: 2019年10月8日




最近のソウルは雨が降ったり止んだり。


梅雨は明けたというものの、信じられないくらいの湿気で、あ〜ベトベト。

(韓国にも梅雨あります。日本ほどじゃないけどね)


暑いのも寒いのもそこまで嫌いではないし、雨なんて大好きなんだけど、湿気は好きになれません。


じめじめ、ベトベト。


いやだよねぇ〜。



先週のとある夜、比較的涼しい日だったのですが、微妙に寝苦しかったので扇風機をつけて寝ました。


すると、毎年初夏の恒例行事。

扁桃腺が腫れました。


それから1週間以上経ちますが、未だに完治せず(かなり良くなったけどね)。


喉がヒリヒリ、ジンジン、ドクドクと強烈な痛みを放ち、唾を飲み込む度に激痛が。

身体は熱のせいでひどい倦怠感を伴い、本能が「冷やせ!氷を食べて脳を冷やせ!冷えピタだ!」と叫びます。

頭も重いしお腹も痛い(多分、薬のせいで胃をやられた気がする)。

こうなると、息するのも疲れます。


辛いから横になるけれど、横になると息苦しさが増すという悪循環。


「しんどい」という表現がこんなにもぴったりなことがあるのか、と思うほどでした。



で、力なく頭がボーとしている間にある物語を考えました。

大学生の頃から扁桃腺が腫れる度に、このお物語を想像して気を紛らわしてます。





<昌の国日記>


これは2019年のとある日の出来事。


「昌の国」では数日前から扇風機ストームと呼ばれる初夏の嵐が吹き荒れていた。


そしてその頃、宇宙のウィルス星からの遣いであるウィルス軍が昌の国への侵略を企てていた。


ウィルス軍・アデノ将軍:昌の国は今、初夏の嵐のせいで国の機能が弱まっている。攻めるなら今がチャンスだ!今晩から明日の朝方にかけて、国防の監視が薄くなっている間に侵襲する!


ウィルス軍は嵐に便乗して鼻腔から昌の国へと侵入した。

昌の国にとってそれはとても静かな突然襲来で、中央政府も全く気がづくことができなかった。



***



ウィルス軍は事前調査をもとに、綿密な計画を企てていた。


昌の国に侵入すると、まずは近くの咽頭で炎症を起こし、すぐさま南方の扁桃腺へ移動、その後、国中の治安機能を破壊し国土全域を占領する作戦だ。



***



意表を突かれたウィルス部隊の襲来は、咽頭の防衛隊を混乱させるには十分だった。

咽頭はすぐに炎症を起こし、ウィルス部隊は扁桃腺へと侵攻した。



ウィルス軍・アデノ将軍:この扁桃腺での戦いが重要なカギを握る!決して手を緩めるな!リンパ組織をどんどん攻めるんだ!



ウィルス軍にとって、この「扁桃腺の戦い」の目的は、病原微生物の感染を防止する機能を徹底的に破壊し、リンパ腺へと侵入、そこから全国へとウィルスを拡大させることだった。



扁桃腺のリンパ組織軍は為す術なく大きな痛手を負った。

咽頭と扁桃腺ともに炎症の程度は深刻化、その範囲も爆発的に拡大することになった。



ウィルス軍・アデノ隊長:部隊Aはこのまま扁桃腺に残ってリンパ組織を責め続けろ。部隊B〜Fはリンパ腺を通って各地方を攻めていくぞ!



昌の国政府が異常に気づいたのはこの時だった。

扁桃腺にある中枢機能を麻痺させたことで、強烈な痛みが全国を襲ったのだ。



***



中央政府には、各地方政府から激痛の報告が相次いでいた。


昌の国首相は関係閣僚を呼び、緊急会合を開いた。



体内環境庁・発酵子(はつ・こうこ)長官:首相、現時点で確認された各地の状況をご報告いたします。ウィルス軍が我が国を襲撃、咽頭、扁桃腺部隊がやられた模様です。その後、リンパ腺を通ってウィルスが全国に拡大、各地の白血球部隊が交戦しています。戦況は決して芳しくなく、国内の温度が異常なほどに高くなっています。


本能府・生留太(いき・るんだ)長官:まずはこの異常的な高温状態を収めなければなりません。さもなければ、被害はますます深刻化していくでしょう。特に政府の中枢機関である脳本部にも少しずつ影響が出てきており、意識機能が朦朧とし始めているという報告もあります。首相、一刻も早い対応をお願いします!



昌の国首相:何ということだ……。まずは脳本部への影響を食い止めるのが先決だ。氷部隊を口の中に送るんだ!額に冷えピタ部隊を送ることも忘れるな。そして、メディカル国に支援を要請しよう。



メディカル国と昌の国は昔から長い交流がある。



昌の国首相:メディカル国には健康守(けんこう・まもる)大臣を派遣する。一刻も早い救援部隊の派遣を要請してきてくれ。



健康大臣の行動は早かった。



メディカル国のヘルス大臣と緊急会談を行い、昌の国にはボルタ・レン隊長率いる鎮痛部隊、トラン・サミン隊長率いる抗炎症部隊、そして、ク・ラビット隊長率いる抗生物質部隊の三部隊を送ることが決定した。



***



メディカル国からの三部隊は早速昌の国入りし、各地の免疫部隊とともに勇敢に戦った。


経験豊かなボルタ・レン隊長は部隊メンバーに対し、国中の痛みを取り除き、温度を正常値まで下げるよう指示した。

トラン・サミン隊長は、扁桃腺での戦いに特化した部隊の特徴を活かし、早急に扁桃炎を鎮圧するよう指示した。

戦術に長けているク・ラビット隊長は、扁桃腺を中心に部隊メンバーを全国に派遣して、現地の白血球隊とともに戦った。



***



争いは三日三晩も続いた。



戦況は一進一退を続け、メディカル国からの三部隊も第二陣、第三陣、第四陣と鐘の国へ送られた。



その間、長い交流の歴史があるフード国からは食事隊とポカリスエット隊の支援が送られた。

そのサポートは偉大で、衰弱していた各地の機能を回復させる手助けをした。



***



長い戦いに終わりが見えたのは、メディカル国からの支援が来てから四日目の夜のことだった。

炎症も痛みも落ち着き、ゆっくりではあるが各地の政府機能も確実に正常化していった。



それから更に三日経ち、メディカル国から送られた三部隊も自国へ引き上げることとなった。



昌の国首相はメディカル国に対し心からの感謝を伝えるとともに、これからも友好関係を末長く続けていくことを確認した。



めでたし、めでたし。



(終わり)



今回、久しぶりに薬のすごさを感じました。


特に抗生物質。

あんなに酷かった喉の激痛が治るなんて。

クラビットなかったらまだベッドの上でち〜〜〜〜〜ん、ってなってただろうなぁ。


健康って大事。


風邪には気をつけよう。

寝るときの扇風機は要注意。



By 昌

作者: 昌

​韓国に来て早10年以上。いつかは仏様を描きながら世界中を旅するのが夢